【Pick Up! 施工例】むらくも建築工房の家 #11
【Pick Up! 施工例】では、過去に施工してきた様々な物件をご紹介し、むらくも建築工房の家造りに対する熱意や信念等を垣間見て頂きながら、これから家造りやリフォームを検討しようとお考えの皆様のご参考になるようご説明して行きます。
◆Pick Up! 施工例 むらくも建築工房の家 #11 / フルリノベーション 大阪府高槻市
▼ピックアップしてきた新築施工例の紹介も10回を終え、一年の折り返しになってきた11回目からはリフォーム施工例もどんどん紹介して行きたいと思います!大阪府高槻市より大規模な2F建てフルリノベーションのご紹介です。着工前、一昔前の風情を残した内外装は古びてしまい、各所の傷みに伴う劣化なども相まって慣れ親しんだ家ですが、水回りなどの機能性に物足りなさを感じておられました。木造家屋なので耐震強度的な問題も懸念され、最終的に全面フルリノベーションという運びなりました。そんな経年で傷んだ木造家屋(一部鉄骨あり)がどんな風に生まれ変わったのか!?きっと家造りやリフォームの参考なること間違い無しです!
▼外観
■ビフォー
和風な佇まいがレトロな雰囲気だった着工前の外観。
母屋と離れが敷地内にあり、駐車スペースは無かったようです。外装は全体に経年の劣化で傷みが多く、壁面のクラックや雨染みなども目立っていました。
●アフター
着工前の状態を知らなければ新築だと思われてもおかしくないほどに生まれ変わった外観は、屋根を瓦からカラーベストに新設し、外壁にはサイディングを施工。サッシ類も全て入れ替わっているので和の要素が無くなり重厚でモダンな印象に仕上がっています。
■ビフォー
●アフター
離れが撤去され、代わりに駐車スペースが出来上がりました。建物部分は増築され、玄関位置が変わっているのも利便性が向上しているポイントです。
▼アプローチ
■ビフォー
和風な建物形状とは少し毛色の違う洋風な門扉が備わる着工前のアプローチ。
●アフター
オープンなアプローチとなり玄関位置が変更され、着工前よりも開放的なポーチになっているのが分かります。
▼玄関ホール
■ビフォー
経年の傷みでクロスの変色が始まり暗い印象だった以前の玄関ホール。通路部分が長く生活動線が分断された間取りになっていたので、家事などは不便だったことが伺い知れます。
●アフター
玄関位置を変え間取りにも変更が加わったことで以前よりも広々とした玄関ホールに生まれ変わりました。シューズボックスは無く、代わりに大容量のシューズクロークを完備。左手の壁には姿見と周りにはエコカラットが施工され、造り付の収納が右手手前に備わります。
▼シューズクローク内部の様子。
カラフルなアクセントクロスが目を引く内部は可動式の棚で構成され、荷物によって高さを変更できるので靴だけでなく多様な荷物に対応できる懐の深さがあります。
▼1F洋室
■ビフォー
以前は和室の続き間として一番奥に位置していた室内。
●アフター
リフォーム後は、LDKと隔てる壁ができがあり独立した洋室へと生まれ変わりました。天井のダウンライトや爽やかなアクセントクロスとブラケットライト、そして3枚引き戸の大容量収納スペース。この部屋が以前は和室だったなんて想像できるでしょうか?
■ビフォー
●アフター
●施工中の様子
LDKを中心に外装などが、どんなふうに工事されていくのかを、ごく一部ですがご紹介いたします。
▼内装を全て撤去し、構造だけの状態にしてから本格的な工事が進められていきます
▼大引きや根太などの床下地が作り直され、防腐・防蟻塗料が塗られます。大引きは鋼製の床束に変わり頑丈でメンテナンス性が向上。床下断熱材も入り断熱性が加わります
▼耐震金物は新旧に関わらず構造材に追加施工され耐震性を高めました。階段などは間取りの変更に伴い新設されます
▼以前は和室の続き間だったので、奥の方にも部屋がありましたが仕切りの壁を設ける事でそれぞれが独立した部屋へと変わります
▼水回りも同様に既存のキッチンや壁、天井、床が撤去され新たな下地を作り吹付断熱材を施工。サッシ類も単板から複層ガラスに変わることで断熱性能が一気に跳ね上がります
▼ボードが施工され基本的な間取りが出来上がりました。正面の壁に見えるグレーのボードは耐震性ボードなので金物と相まって耐震性の向上に貢献します。クロスが貼られ、システムキッチンが新設されていき完成となります
▼外部では増築するために既存の建物と隣接する形で基礎が作られ、新築同様の工程で施工を進めていきます
▼増築箇所の隣に玄関ドアが配置され、着工前とはガラッと雰囲気が変わっていきます
▼既存の屋根撤去後、下地ボードが施工されルーフィングが張られた後カラーベストが施工され屋根が完成します。着工前は瓦の屋根だったこともあり、カラーベストになったことで耐震性が大幅に向上しています
▼外壁サイディングも新たに施工され、見違える雰囲気に生まれ変わった外観。外構ではカーポートやテラス屋根、門柱の新設や既存の塀をタイル張りにするなど建物の雰囲気に合わせた仕上げを施していき完成となります
▼リビングダイニング
■ビフォー
先にご紹介した洋室部分が奥に見える和室。しっかりとした真壁造りの和室でしたが聚楽(じゅらく)壁や木部には傷みが出ており、畳も退色と劣化が進んでいます。
●アフター
施工後は、奥の部屋との間に壁が出来上がり独立した空間に。
壁の広い範囲に石目調のエコカラットが貼られ高級感のある仕上がりになりました。床には大理石調のフロアが貼られていますが、床暖房にも対応しているので見た目ほどの冷たさはなく素足でも快適に過ごすことができます。
■ビフォー
●アフター
▼キッチン
■ビフォー
アイランド型の作業スペースが備わっていた以前のキッチン。L字型に構成されたキッチン本体は収納は多いのですが、開き戸ベースなので使い勝手は悪く荷物の整理に工夫が必要でした。レンジフードやコンロ周りも油汚れがこびりつき、機能性に物足りなさを感じていたようです
●アフター
対面式として生まれ変わったシステムキッチン。
食器などの収納空間こそキッチン自体としては減りましたが、引き戸ベースの収納で構成されていることで以前と変わらない収納が可能になり、整理も楽になりました。食器洗い乾燥機やコンロ、レンジフードなどは最新の機器が揃い機能性が大幅にアップデート。写真では見えていませんが、手前側には大型のオープンラックが備わっているので、コーヒーメーカーやレンジ類の置き場はしっかりと確保されているのがスマートです。
▼洗面脱衣室
■ビフォー
これまで見てきた室内の広さと鑑みると、あまり広さに余裕がなかった洗面脱衣室。
洗面化粧台は壁とフラットな状態なので空間を圧迫しませんが、収納スペースが階段下を利用した左手下部にしかなく、使い勝手が良いとは思えません。長年の湿気による影響でクロスの傷みも進み、汚れも散見できます。
●アフター
間取りの工夫で着工前よりも大幅に室内空間が広くなった洗面脱衣室。
新設された三面鏡付き洗面化粧台は以前よりも大きく、収納量も豊富。さらに収納を補うための造作棚も完備され床下収納も備わります。同じ空間に洗濯機が置けることで、入浴時の洗濯物も運ぶ手間が省け家事動線がスムーズ。利便性の向上につながっています。
■ビフォー
▼以前は玄関ホールの通路だった箇所
●アフター
▼リフォーム後は、勝手口への通路として間取りが変更され、洗面脱衣室やキッチンとも隣接しているので、パントリーや水回りの収納として多様な使い方が期待できます
▼浴室
■ビフォー
システムバスの過渡期を感じさせる施工前の浴室内。
浴槽は狭めで深く、シャワー位置は二点式。湯沸かし機能などは発展途上なので、浴槽部分に蛇口が設けられています。室内の暖房乾燥機能なども乏しく冬場のヒートショックが懸念される浴室でした。
●アフター
4面を大理石調のパネルで仕上げられた新たなシステムバス。
自動湯沸かしや浴室暖房乾燥機能などは全て簡単な操作で実現でき、シームレスな構造なのでお手入れやお掃除が楽です。シャワーはスライドで自由な高さに調整でき、浴槽は高さを抑え広々としているので出入りが楽でゆったりとしたバスタイムを楽しめそうです。
▼トイレ
■ビフォー
広さに余裕があったので掃除道具なども置けるのですが、収納する場所が無いのでそのまま置かれているのが分かります。冷え込むからでしょうか、電気ストーブが置かれているのが印象的です。
●アフター
調湿・消臭効果が期待できる健康建材「エコカラット」が左手の壁全体に貼られた施工後のトイレ。
階段下のスペースを利用しているので広さは以前ほどではありませんが、トイレ本体が節水型のタンクレス仕様なので全く狭さを感じることはありません。背後には造作の棚が備わり、右手にはカウンターを兼ねた収納がズラリ。換気のための開口部を最小限にしているので、吹付断熱材も相まって冬場の寒さは大幅に軽減されているのではないでしょうか。
▼階段
■ビフォー
着工前の階段は暗い印象で踏板やクロスに劣化が見て取れます。また、少し勾配が急なようにも見え昇降に怖さを感じます。
●アフター
間取りの変更に伴い階段位置が変更された施工後。以前よりも明るい印象になり勾配も緩やかになったように見えます。最初の3段目までをスケルトン階段にしているのでモダンさも加わりました。
■ビフォー
出窓を備えた以前の洋室はロッジ風の壁クロスが使われ広さにも十分な余裕があったのですが、室内の広さに比べ収納スペースが非常に少なく空間を無駄に持て余していた印象が残ります。
●アフター
着工後は、広い部屋の一部をウォークインクローゼットに作り替え収納スペースを大きく確保。以前の出窓部分の引き違い窓は、横に細長く高めの位置に配置することで室内に入る採光を豊かにし、外部からの視線もカット。ホワイトを基調にブルー系のアクセントクロスが心地よく差し色になった洋室へと変貌しました。
▼1F増築部分和室
●アフター
畳はまだ入っていませんが、モダンな大壁仕様の和室として増築された室内。玄関ホールに隣接しているので独立した部屋として利用可能で、ゲストルームとしても利用できそうです。
▼納戸
■ビフォー
ウォークインできる十分なスペースがあった以前の納戸。
●アフター
基本的な広さに変わりはありませんが、フローリングがクロスが新設されたことでかなり明るい印象になりました。
◆今回紹介した大阪府高槻市のお家は如何でしたでしょうか?
家造りやリフォームについて真剣に向き合うとき、なかなか見えない空間のアイデアや発想など、家造りのプロ集団でも完璧に実現していくことは難しいのですが、こうして過去に施工した家を振り返ることで、弊社自身も改めて発見できる部分もあり、お客様にとっても家造りやリフォームで利用できる何かしらのヒントになるのでは無いかと思います。是非、参考にしてくださいませ!
弊社では、各施工例のパンフレットも多数ご用意しておりますので、気になった仕様や家造りの相談など御座いましたら、お気軽にお問い合わせ下さいませ。